紙漉き教室開催

職人仕事は出職と居職に分かれます。建築現場など現場合わせが必要な職人仕事は出職です。和紙作りはどこにも移動できない正に居職の典型です。それを敢えて出職の仕事にしました、どこにでも伺い和紙・紙漉き教室開催致します。

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「NHKラジオ深夜便」の放送から

2010年2月25日に放送がありました。遡って書き込みをすればいいのかな?
パーソナリティーは松本一路さん
リポーターは中野眞由美さん。会話調のやりとりで進行するコーナーでした。


10日間滞在したカイロ・Arabia Hotelのロビーで中野さんにほんのちょっと取材を受けました。201003232356000.jpg



中野さんの東京の住まいは我家の近所で、
ひとしきりローカル話題になり思いっきり盛り上がりました。
かなりの長文です。本放送は10分あったんだとおもいます?
口語文の文章化は長文が普通です。覚悟して・・・・。
ここのところのカイロは4日間は涼しくて、3日間は初夏、という感じで、日本で言うところの三寒四温の日々です。今日の最高気温は22度、最低気温は13度です。

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アナウンサーが開催中の冬季オリンピックの話題を向けてエジプトでの盛り上がりを聞いた所、中野さんは即座に「全く話題になっていません」と返答しました。
冬季といっても、雪も氷もないエジプトでは誰も興味を持たないということです。
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今日最初の話題は、エジプトにできた新しい大学についてです。

この大学は地中海に面した都市アレキサンドリアから西に40キロほど行った、ボルグ・エル・アラブという街にあります。ここはエジプトが産業都市として新たに開発を進めている街でもあります。

大学名は「エジプト日本科学技術大学」という工学系の大学です。

その名の通り、日本式の大学がエジプトにできました。大学院課程の一部、3つの専攻科目が来週28日から授業を始めます。

「日本」という名前がついた大学が外国にできたのは今回がはじめてのケースです。

事の始まりはエジプト政府から日本に対しエジプトに大学を開校していただきたい、という要請がありました。それが5年前の2005年夏のことです。それから日本・エジプト両政府によって検討が重ねられ、ようやく今月開校の運びとなりました。

この大学はエジプトにとっても日本にとっても初めての試みになります。

エジプト・日本の2国間パートナーシップを基盤に置いた国立大学であるわけですが、エジプトに限らず中東アフリカ地域に貢献できる学術的に質の高い大学を目指しています。

少人数で研究を重視した大学院中心、というのもこの大学の特徴です。

今現在のエジプトには8つの国立大学がありまして基本的に学費は無料です。ただし(学部によって学生の人数は異なりますが)平均して1人の先生が100人ほどの学生を見ている計算になります。どうしてもきめ細かい指導には限界があります。

また外国が運営しているエジプト内の大学にはアメリカやドイツなど質の高い大学がありますが、基本的に私立大学ですから学費も高く、優秀であれば誰でも学べる、というわけにはいかないんですね。

そういった中で優秀な学生に費用の負担をあまりかけず、きめ細かい学びの場を、そして卒業後には仕事に直結できるように、といった発想で作られた大学です。

正式な開校式は5月に予定されていますが、2月28日からは一部開校ということで修士課程に当たる大学院生30名、教員13名でスタートします。2012年9月からは全学科が開校し、年間入学定員は学士課程が40名、修士課程が30名、博士課程が10名、それぞれ4年間、2年間、3年間の履修期間をみると全学年を合わせて1750名という規模です。そして教員数は168名ですから1人の教員が担当する学生はおよそ10人ということになります。

学士課程・修士課程の科目は「電気情報」「経営工学」「環境エネルギー」の3部門で7つの専攻科目ですから単純に比較はできませんが、カイロ大学は学生総数が24万人ということから、日本エジプト科学技術大学の学生総数1750人というのがいかに小規模か、翻っていかに少数精鋭を目指しているかが伝わってきます。この大学のためにアメリカ・ドイツで教鞭をとっていた優秀なエジプト人の教授も戻ってきてくれました。

じつはこの少人数というのがポイントでして、日本の大学院に留学した多くのエジプト人が声をそろえて日本の大学院の良さを挙げています。皆さんエジプトに戻られてから様々なところで活躍されておりまして、それが「日本式の大学は良いらしい」という評判を呼んでいるんですね。

この「エジプト日本科学技術大学」と並行して、今年は日本の各大学もエジプト人の留学生受け入れに積極的に働いています。

科学技術大学は日本の12大学(北海道大学・東北大学・早稲田大学・東京大学・慶應義塾大学・東京工業大学・名古屋大学・京都大学・京都工芸繊維大学・立命館大学・大阪大学・九州大学)が支援をしていきますが、今年の幹事を務めております九州大学は今月、日本の大学全体の留学生受け入れの促進を目的とした事務所もカイロに開設しました。

2月11日にありました開所式で九州大学の有川節夫(ありかわせつお)総長にお話を伺いましたところ、九州大学における留学生の85%はアジア地域が占めているのですが、次に多いのがエジプト人だそうです。今後は大学院に限らず教養課程からの受け入れも、また学科も固定せず英語ができることのみが条件でどの分野でも受け入れていくということです。

水田祥代(すいたさちよ)国際交流担当理事によりますと、今現在九州大学には27名のエジプト人留学生が学んでいるということですが、代々日本で学んだ留学生の口コミで留学希望者が増えていっているということです。

エジプト人が日本の科学技術に寄せる信頼はほんとうに深いものがあります。日本に暮らしていたときには気づきませんでしたが、これは日本の誇りといえると思います。

さて、日本が誇れる技術は新しいものばかりではありません。

古くからも驚くような知恵と技術があるんですね。


今カイロでは伊部京子(いべきょうこ)さんとエジプト人のモハメット・アブエルナガさんお二人の作品展「Paper Tales」(紙の物語)が今月6日から明日27日まで開催されています。

伊部京子さんは京都工芸繊維大学で教鞭をとられていますが、今回は文化庁文化交流使の和紙造形家としてエジプトにおいでになっています。

伊部さんの作品は既存の和紙そのものを利用するというよりは、和紙になる前の段階の原料を素材にしたダイナミックな作品群です。屏風や壁掛け、天井からつるしたオブジェなど紙となる素材がもつ可能性をとことん追求した作品ともいえます。

伊部さんによりますと作品は最近製作したものばかりを持っていらしたということで、日本の伝統ともいえる和紙を扱いながら常に新しい技術や作風を模索し続けていらっしゃいます。さらに後に続く学生達には製作過程も方法も全て伝えています。どんなに真似されても原料の調達それ自体が難しいこともありますし、そこには伊部さんが編み出した手法はご自身のオリジナルであるという誇りがうかがえます。

モハメット・アブエルナガさんはカイロ大学芸術科の教授で、和紙に魅せられ10年前に京都へ6カ月留学し紙漉きの技術まで学んだ方です。キャンバスに描かれた絵にごく薄い透けるような和紙をヴェールをかけるように用いているのが特徴です。
ところで「紙」といえば英語で「paper」このペーパーの語源になっているのが古代エジプトで使われていた「パピルス」だというのはご存知でしょうか。

古代エジプトのパピルスの原料は水辺に生えるカヤツリグサ科の植物です。

ローマ時代に入る頃までこのパピルスに記述された文書が知的遺産として流通していました。その後パピルスは紙や羊皮紙に取って代わられ次第に廃れていったのですが、20世紀半ばに復活し今ではエジプトの代表的なおみやげ物のひとつになっています。

エジプト人にとって手作りの紙といえば頭に浮かぶのはパピルスです。

今回、伊部さんはこの作品展の開会式に紙漉きの実演も用意して下さいました。実際に紙漉きをされたのは日本から同行された手漉き和紙の匠・田村正(たむらただし)さんと伝統工芸士の上田貞子(うえたさだこ)さんです。

白濁している水から漉きあげた紙はごく薄いけれどとても丈夫です。紙漉きを知らない人々にとってこの薄さと丈夫さは驚異の技に映るようですね。乾かして板から外した紙を手にして、オーッという声が上がるのが何より嬉しい、とおっしゃっていました。

そんな中、手漉きの紙を3年前から作っているという小さな工房を訪ねてみました。

原料は稲藁です。ここでは植物の繊維を薬品で全部溶かしてしまうので、和紙のような繊細な紙には仕上がらず、ザラリとした風合いの厚手の紙として出来上がります。


伊部さん田村さんによりますと、バナナの幹の植物繊維を利用してこの稲藁と混ぜていけばかなり質の良い紙ができる可能性があるということでした。

紙は土の中から生まれた植物の生命を生成して出来上がります。常に紙に問いかけ紙と向き合う、紙は変幻自在です。と伊部さんがおっしゃっていましたが、ナイルの岸辺に生まれたパピルスも稲藁もバナナの幹もやはり植物です。問い続けていれば良いものが生まれてくると思います。

余談ですが今回伊部京子さんの一部の壁掛けの作品がカイロの乾燥した気候の影響で歪みが出てきてしまいました。日頃は歪まないようにボードで裏面を補強するそうですが、今回移送の重量制限があったので外してきたものが歪んでいます。それに引き換え古来からの手法で製作した屏風は内部に(表裏合わせて3重なので)6重に古い良く乾燥した和紙を下貼りしてあるということで、全く歪みが出ていないんですね。昔からの智慧と技術の確かさが確認された一件でした。

以上。NHKラジオ深夜便で放送。


201008091822000.jpg
エジプトで展示しました作品です。
右側の屏風のことを言います。夏の東京・森下スタジオに出張しました。









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テーマ:ことば - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2010/09/07(火) 22:09:07|
  2. 想い
  3. | コメント:1
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  1. 2010/09/08(水) 11:10:54 |
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